両亲の爱情に包まれ、お人好しでフツーな19歳に成长した浪人生、山瀬健太はある日突然、自分が养子であることを知ってしまう。実の亲と信じて疑いもしなかった父母とは血のつながりがなかった…。健太は自分の出自と産みの母のことを知りたいと、特别养子縁组の仲介をおこなったNPO?スマイルベビー?を访れる。
そこは、様々な深刻な事情を抱えた妊妇たちが身を寄せる駆け込み寺的な场所だった。どうしても赤ちゃんを育てられない妊妇たちは、出産后すぐに?スマイルベビー?代表、奥田贵子の仲介で特别养子縁组を行い、养父母に実子として託す。
特别养子縁组は、子供のための制度。「ひとりでも多くの赤ちゃんの命を救いたい!幸せな人生を送らせてあげたい!」…日々奔走する贵子は、明るく豪快、全てを包み込む包容力の持ち主。そして自らも悩みながら养女を育てるシングルマザー。健太の出自を全て知る彼女に促されるまま、しばらく「スマイルベビー」で过ごすことになった健太は、贵子や妊妇たちとふれ合うなかで、産みの母、育ての母の思いを知ってゆく。
“産みの母に会いたい”――健太の愿いはかなうのか?